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2007年8月16日

エストニアは自由の記念碑建設の決定を下す

タリン発、
兵士の銅像に関わる論争が依然として燻ぶっている中、エストニアはタリンに大きな記 念碑建設の是非をめぐる問題で再び盛り上がっている。
ラトビアの有名な記念碑と類似したねらいを持つ“エストニア自由の記念碑”のデザイ ンコンペで、先端に十字を乗せた28メートルの塔が審査委員会で承認された。 入選作品はまた、伝統的で且つ対決色の強い“刀剣を振りかざす手”の替わりに、十字 の中にエストニア国土の輪郭を描いている。

国防省は3月14日にこのデザインコンペを発表した。先週一次選考を通った5作品の中 から、審査委員会は今週水曜日に3作品を選んだ。審査員会で入選した'Libertas'(889点獲得) 2位の'OurPeople'(670点獲得)3位の'Illusion'(656点獲得)した3人のデザイナーの 名前と選定理由を8月23日までに明らかにされると思われる。

国防省がこの記念碑製作を依頼しているがその意図は、デザインについて政府の承認を 得た上で新しい記念碑をタリンの“Harjumagi Hill”に建設することにある。 「我々は未だ国民の自由を象徴する記念碑を持っていないが、抑圧に抵抗するエストニア の象徴が必要である」と国防大臣Jaak Aaviksoo氏は語った。
計画では、2008年11月28日の独立戦争開始90周年記念日までに新しい記念碑の除幕式が行 われることになっている。

1920年代以降、Vabaduse Square(自由の広場)、あるいはその近くに自由の記念碑を建設 する試みが何回か行われ、幾つかのコンペも行われてきたがデザインの是非をめぐる論争に 決着がつかず、建設には至らなかった。エストニアが独立回復後も、タリン市は2001年から 2002年にかけて自由の記念碑の公のデザインコンペを組織したが、大規模な反対にあって入 選作品が決まらなかった。今回のこの新しいデザインが、タリン市の地平線に恒久建築物と して姿を現すためには、この高いハードルを越えなければならないようだ。
Baltic Times 15Aug.2007より抜粋

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