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南エストニアのオテパー・クロスカントリー・スキー・ワールドカップ運営事務局は、
暖冬による雪不足を補う人口雪が溶けない程度に気温が下がったため
開催が危ぶまれていた競技を決行することを決定し、
22日最低2.5kmのコースを作り上げる準備を開始して25日に完了した。競技は27日と28日の
両日行われる。
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世界的に気象異変が危惧されている今冬、エストニアでは昨年末の気温が過去最高を記録し、
それによる雪不足で国際クロスカントリー・スキー競技大会が中止になる恐れが出てきている。
気象庁の発表によると、12月の平均気温は3.8℃と、例年を7℃も上回り、南ドイツの平均気温
より高い気温を記録した。ちなみに2005年の12月は-3.1℃だった。
タルトゥにおけるこれまでの12月の最高気温は1972年の1.4℃だが、今年はそれを大幅に上回る
3.3℃。
「昨年は1861年に気象観測始まって以来6番目の暖かさ。一番暖かかった年は1998年だが、
それでも年平均で0.54℃の上昇にとどまっている。雪の可能性はまだまだある。
1月に雪がなかった年もあったが、2月には降っている。今年は今月末にはマイナスになり
必ず雪が降る」とは希望的観測を持った1月27、28日に南エストニア、Otepaaで開催予定の
FISクロスカントリー・ワールド・カップの主催者の言葉。1月19日に開催か否か
会議が開かれた。20日以降にマイナス6℃に達したら人口雪の準備にかかるが、5Kmの
コースとスタジアム内に十分な雪を作るには最低3日はかかるので、それまでに人口雪
作成が始められなければ、コースを2.5~3.3Km短くすることを検討することになった。
開催を中止は財政面でも大きな損失になるので、是が非でも開催にこぎつけたい意向だが、
自然相手に希望が叶うか。
すでにイタリアでのFISワールドカップは中止に追い込まれ、
チェコでも10大会中2大会が中止または期間短縮を余儀なくされている。