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昨冬記録的な寒さを経験したバルト三国は、今30度を越す、
うだるような暑さに見舞われている。エストニア中央部では35度を記録。
ラトビアのリガ市でも先週末33.1度と7月の最高気温に達した。
バルト海沿岸は炎天下で日光浴を楽しむ人々で溢れているが、ラトビアでは11人、
リトアニアでは12人が溺死、海の悲劇はまだ続いている。また、
この暑さで広い地域で森林火災が起こり、エストニア北東部では60名の消防隊だけ
でなく兵士や沿岸警備隊のヘリコプターも出動、消火活動につき、
住民には非難を呼びかけている。フィンランドからは助っ人消防士も協力した。
ラトビアでは、ボランティアの消防士も募り、カルヴィティス首相は問題解決の
ために特別議会を召集した。リトアニアでも発生している森林火災はぼやを含め800を数え、
関係者を悩ませている。
エストニアの首都タリンでは老人やサマーキャンプ中の子供たちへの救急車出動回数が多いが、
折りしも音楽とビールの祭り(Ollesummer)期間中でもあり、炎天下でビールを飲みすぎて急性
アルコール中毒になり、救急車出運ばれるケースもあった。また子供を車に置き去りにしたまま、
ビールを買いに出て戻ってみたら子供がぐったりしていたケースもある。しかしこれまでのとこ
ろ最悪の状態には至っておらず、冷水を飲ませ体を冷やすことでほとんど回復しているのは
幸いなことである。
一番喜んでいるのはアイスクリーム工場。6月は例年の17%増、7月は27%増を記録し、
工場は24時間体制で稼動して需要にあわせ、さらに4千万クローン(3.5億円)の増収を期待している。
当局はバルト地域の住民にとって経験のない暑さだが、そう長くは続かないので
大半の人々には大きな影響はないだろうと楽観視している。
The Baltic Times 7/19 より