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2006年04月27日

エストニア ユーロ先送り決定


 エストニア政府は4月27日、2007年1月に予定されていたユーロ導入を断念すると発表した。主な理由はインフレ率の上昇としている。 エストニア中央銀行は、今年のインフレ率の見通しを従来の3.2%から4.4%に上方修正し(欧州連合(EU)基準では3.6%)、欧州単一通貨EUROを採用するに必要な条件、「過去12カ月の平均物価上昇率が欧州連合(EU)加盟国の中で最もインフレ率が低い3カ国の平均を1.5ポイント以上超えてはならない」に近い値になっている。3月のユーロ圏の実績と比べると1.4ポイント高い状態。 このためエストニア政府は、閣議で2008年までの1年先送りを決定した。ただ原油高が収まらなければさらに繰り延べる可能性もあるとしている。 リトアニアも来年のユーロ参加を目標に掲げているが、エストニア同様、インフレ問題がネックとなっている。